~そもそも「牛乳とは」があるんです~
「牛(うし)」の「乳(ちち)」と書いて「牛乳」なのは、まさに読んで字のごとく。私たちがふだん「牛乳」と呼んでいるのは製品の名前で、牛からしぼった「生乳」を“加熱殺菌しただけのもの”のことです。
ところが「牛乳」になるには厳しい条件があるのです。生乳としての比重や酸度、細菌数などをクリアしても、それが牛乳になるためには、乳脂肪分の量や乳脂肪分以外の量、細菌数や大腸菌群が含まれていないかなどの基準が設けられています。
牛乳パックをよく見てみると、商品名の近くや成分表示のところに「種類別 牛乳」と書いてあります。なんでわざわざ?と思うかもしれませんが、これはつまり、原料には100%の生乳を使用し、そこから成分を一切減らしたり、増やしたりしていないという意味がこめられています。「成分無調整」という表示がしてあるのもそのためです。
「生乳」には、乳脂肪やたんぱく質、炭水化物、カルシウム、ビタミンなどさまざまな栄養素が含まれていますが、これらの成分を引かず足さず、もちろん薄めたりもせず、まるごと製品にしているものだけが「牛乳」と表記できるのです。まじりけのない、究極のシンプルな飲みものといえますね。