角を切る儀式は、子牛も酪農家もつらいのです【除角】(じょかく)

~牛は、女子も角(つの)が生えるんです。危ないから若いうちに切っちゃいますけど~

「除角」(じょかく)とは角を切ることです。
牧場で見かける雌牛に角はありませんよね? あれは切っているからないだけ。ヤギやヒツジを含め、ウシ科の動物は雌でも角が生えます。
雌牛も雄牛も生後3カ月ほどで角が生えてきますが、角があると牛同士が接触して傷付いたり、牧場スタッフが怪我をしたりする場合があるので、ほとんどの牧場が「除角」をしています。ちなみに、種雄牛は除角をしません。
 
除角の方法はいくつかあり、角が小さなうちにニッパーで切る方法や、角が出てくる部分に薬品を塗り込み角の成長を止めるやり方などがあります。一度やっておくと角はもう生えてきません。
牛の角には神経が通っているので、「除角」は牛にとって痛い体験です。それまでどんなに懐いていても、痛い目にあわせた人には、数日は寄ってこなくなるとか。飼い牛に嫌われたくなくて、仲間の酪農家や獣医師に依頼するケースもあります。どの酪農家も、「できればしたくない。しかし安全のために必要」と心を鬼にする「除角」です。
 
昔は今ほど飼育頭数が多くなかったため、「除角」をしない牧場もありました。
これは往年を知るご隠居のお話。「角を切るようになって、今の牛はおとなしくなったし、危険も減った。おれが子供の頃は、角に刺されて尻に穴が空いたなんて話を聞いたぞ」
 
「除角」をしない昔の酪農業は、命がけだったようですね。
 

 

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