牛さんのごはんのおかずは穀物由来の【濃厚(のうこう)飼料】
穀物をペレット状やフレーク状にした「濃厚飼料」。濃厚飼料を複数ブレンドしたものは「配合飼料」と呼ばれます

~コーンが副食の王様だけど、ご当地原料もあるよ~

皆さん、牛は草食動物だから草ばかり食べていると思っていませんか? たしかに牛の主食は生の牧草か牧草を加工した「粗飼料」ですが、乳用牛が良い乳をたくさん出すためには主食だけでは栄養が足りないため、高カロリーで高たんぱくの副食(おかず)も食べています。
 
その副食とは穀物を主な原料とした「濃厚飼料」です。「配合飼料」と呼ばれることもあります。代表的な原料はデントコーン(飼料用トウモロコシ)で、デンプン質や脂肪分を多く含むデントコーンの子実は、高い泌乳量と乳脂肪分を維持するために欠かせません。
 
デントコーンの濃厚飼料は大きく2種に分かれます。2メートル以上に伸びる茎から葉、実まですべて切り刻んで発酵させる「コーンサイレージ」は、エネルギー量が多いだけではなく繊維質も豊富なことから、牧草の飼料と同様に主食(粗飼料)ととらえる場合もあるようです。
 

収穫を待つ飼料用トウモロコシ(デントコーン)
 
そのほか、乾燥コーン子実に熱や圧をかけてフレーク状にしたものや、粉状に粉砕した濃厚飼料も一般的です。
デントコーン以外には、大麦や大豆、小麦などの濃厚飼料もあります。そう聞くと「おや、良いものを食べているなあ」と思うでしょうが、これらは食品製造の際に出る副産物を乾燥させ、キューブ状やペレット状にしたものがほとんど。ビールや油の搾りかす、小麦粉製造の際に出るふすま、お米の精米時に出るぬかなども、牛さんの副食になっています。これらを複数組み合わせたものは「配合飼料」と呼ばれています。
 
サイレージ用ではない濃厚飼料の原料は大半が輸入物ですが、国産のご当地色豊かなものも増えてきています。たとえば北海道十勝では特産のてんさい糖や、ばれいしょでんぷんの製造時に出る残さが濃厚飼料の原料となっていますし、青森ではりんごジュースの搾りかすも利用されています。
本来であれば廃棄される資源が濃厚飼料となって乳用牛の栄養を支え、生乳を生産する。ここにも資源の循環があることを知るとうれしくなります。
 
それにしても牛さんのごはんのおかずはどれもおいしそう。聞けばやはりどこの牛さんも濃厚飼料が1番の好物で、おかずだけをえり好みして粗飼料を食べ残すことがあるとか。そうなると人間同様、牛も胃もたれを起こします。そうならないよう牧場主やスタッフは、粗飼料の後に濃厚飼料を与えるなど工夫をしながら給餌をしています。
 

 

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