腸内環境改善のための「菌活」、どのくらい続ければいい?

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どの菌を選べばよいかという前に、ひとまず大雑把にヒトの消化の仕方をおさらいしてみましょう

摂取と排泄、そのサイクルを整えるべし

ヒトの体は日々食べたものを栄養源にして活動しています。歯で噛んだ食べ物を胃でどろどろに砕き、小腸で吸収し、吸収されなかったものは大腸で水分などと混ざり排泄しています。たいていの食べものは胃にざっと2~3時間、小腸で1~2時間(ステーキ肉などはもっと長くてそれぞれ5~6時間)、大腸でさらに数時間います。昨夜食べたホワイトシチューのコーンが翌朝もう出てくる人もいれば、いつ食べたのかもう思い出せない頃に出てくる人もいますが、それは個人差でどこまでだと正解!というものはありません。

菌チョイスを厳しく吟味しすぎない

よくいわれる「菌との相性」はさほど固執せずとも、おいしいと感じるものをコツコツ食べ続けるのがよいです。体に合うものや、必要なのに足りていなかったものを摂取すると、おいしいと感じることが多いです。

ヨーグルト(つまり牛乳)の炭水化物(乳糖)は体内にいる腸内細菌の発育を助けるので、忙しくストレスフルな人や、実はヨーグルトがあまり好きじゃない人は、牛乳を飲むだけでも効果的な場合があります。

続けることに意義があるので、気長に続けましょう

2週間続けて体に合う菌のヨーグルトを見つけても、食べるのを止めるといずれ元の状態に戻ります。基本は体に合ういろいろなものを食べ続け、菌同士が生む相乗効果も期待しながら、それが体にいることが当たり前になるところまで食べ続けて定着させることです。
また、既に体内にいる乳酸菌やビフィズス菌の活動を助けることも重要です。彼らのエサとなる少糖(オリゴ糖や乳糖など)や食物繊維も摂るようにしましょう。食物繊維は菌のエサだけでなく便のカサ増しにもいいと言われています。
偏った食生活や、食べ過ぎ・飲み過ぎ、抗生物質などを飲んだり、ストレスや過労、そして加齢などでも腸内環境は劣勢に傾きますのでご注意を。

参考:
「おしゃべりな腸」 サンマーク出版 ジュリア・エンダース著
健腸生活のススメ 日経プレミアシリーズ 辨野義己著
人の健康は腸内細菌で決まる! 技術評論社 光岡知足著