生後3週間くらいの仔牛ちゃん。お母さん牛から初乳をもらって元気に育ちます

~仔牛を元気に育てる特別な乳で、栄養がありすぎて出荷ができない幻のミルク~

 
「初乳」とは、哺乳動物が分娩から数日間に分泌する特別な乳のことです。初乳は免疫グロブリンやラクトフェリンなどの免疫物質を複数含んでいるため、「天然のワクチン」とも称されます。病原菌に負けず元気に育っていくようにと、お母さん牛から最初に贈られるプレゼントです。
 
その初乳。人間の新生児には「なるべく飲ませたほうが良い」と推奨されるレベルですが、牧場では仔牛に「必ず飲ませる」ことが定着しています。その理由は、人間の新生児はお母さんの胎内にいる時から胎盤を通して免疫物質の一部を受け取っているのに対し、牛は免疫物質の胎盤移行ができないため、仔牛は抵抗力をまったく持たずに産まれてくるからです。
 
抵抗力ゼロの仔牛。この子たちは生後24時間を過ぎてしまうと免疫グロブリンの吸収ができなくなってしまいます。ですからどこの牧場でもなるべく早く初乳を飲ませようと懸命です。免疫物質が仔牛の腸に届くのが早いか、病原菌の侵入が早いか。それはもう、生と死を分ける競争です。
 
分娩後の母牛は、羊水で濡れた仔牛を舐めてきれいにしてあげていますが、この行動が仔牛の内臓を刺激して、免疫物質の吸収をよくする効果もあるそうです。牛のお母さんが本能ですることに無駄はなく、すべて理にかなっていると感心します。
 
しかし初産牛に限っては、初乳中の免疫グロブリンの濃度が低い可能性があるため、その仔牛にはほかの経産牛の初乳を与えるのが一般的です。牧場によっては初産牛のお産にそなえ、ベテラン母牛の初乳を冷凍保存しているところもあります。
 
初乳が優れているのは免疫物質の含有量だけではありません。たくさんの成長因子も含み、乳脂肪や乳糖、乳たんぱく、ビタミン、ミネラルも濃厚です。生まれたばかりの仔牛にとっては、将来の健康まで左右する重要な成分ですが、通常の生乳と成分バランスが異なるため、乳業メーカーで加熱殺菌処理をする際に固まってしまうおそれがあります。ですから分娩後5日目までの初乳は出荷できないというきまりになっています。
 
この出荷ができない初乳。仔牛が飲むのはごく一部ですから、余った初乳は酪農家が自宅で消費したり、近所におすそ分けをしたりしています。濃厚すぎるため牛乳のまま飲むよりも料理に使うことが多く、酪農家さんが作る定番は「初乳の牛乳豆腐」。初乳を加熱して酢を加え、凝固したたんぱく質をこして水を切るとカッテージチーズのような牛乳豆腐が出来上がり、これがとてもおいしいのだとか。
 
「初乳の牛乳豆腐はいろんな料理に活躍する万能食。すき焼きに入れたり、サラダにしたり、フライにしたり…。普通の牛乳で作るものとはまったく別物。私が関東から嫁いできてお義母さんに初めて作ってもらった時に感動したわ。酪農家の特権だよね」と、酪農家の奥様。
 
仔牛と酪農家とそのご近所さんだけは、一般には流通しない初乳を味わって、元気に暮らしているようです。

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