意外とカンタン!牛乳からたんぱく質を取り出す方法

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これは理科の実験?それともお料理?

酸によってたんぱく質が凝固

60℃前後に温めた牛乳に少量の酢やレモンの搾り汁などを加えて混ぜると、酸によってカゼインというたんぱく質が凝固してモロモロとした白いかたまりになります。キッチンペーパーをしいたざるなどでこせば、固形分は「チーズ」です。家庭でも簡単にでき、牛乳で作るカッテージチーズと呼んでいるメーカーもあります。

分離しても、牛乳の栄養素の一部

この凝固によって分けられた水分は、牛乳のたんぱく質が除けられたぶん白さはありませんが、ビタミン、ミネラルなどの牛乳の栄養素がたくさん残っているといわれ、ホエイ(乳清・にゅうせい)とよばれています。この方法で取り出すと酸を使うのですっぱく感じますが、オイルと混ぜてドレッシングにしたり、マリネ液にちょこっと混ぜたりして食べると良いですね。

酪農家のご家庭あるある「牛乳豆腐」

この原理を利用したもののひとつに、酪農家のお宅でだけ味わえる「牛乳豆腐」があります。
お母さん牛の産後の「初乳」は、免疫物質を複数含むため生乳として出荷できないルールがあります。そのため仔牛に飲ませて余る分は牛乳豆腐を作って食べています。深いコクと味わいがあり、とてもおいしいそうです。一般には手に入りませんが、日々頑張って牛を育てている酪農家の家庭ならではの楽しみといえるかもしれませんね。

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